触覚ディスプレイ素子(SMA型)

  触覚による感覚を皮膚に提示する触覚ディスプレイは,視覚障害者向け機器,モバイル機器,車載機器,医用ハプティック機器などの幅広い応用が期待されています。アレイ状に配置した可動ピンの機械的刺激による様々な種類の触覚ディスプレイが研究されていますが、発生力、変位を両立するためには数cm厚の大型システムとなり、携帯型への応用は困難でした

 峯田研究室では、単位体積当たりの仕事量が大きい形状記憶合金の厚膜(Shape Memory Alloy: SMA)に着目し、基板上にSMA厚膜アクチュエータ(10μm)を形成し、超薄型チップ状のMEMS触覚ディスプレイ素子の開発に取り組んでいます。

 SMA厚膜アクチュエータアレイ形成手法を確立し,振動発生に必要となるバイアスばね、可動マイクロピン、およびキャップ構造を厚膜レジストSU8のリソグラフィと金属厚膜より一括形成しました。SMAの熱応答を向上する構造設計と通電駆動条件を適正化して出力向上を測り、被験者の協力のもとに官能評価試験による触感提示可能性の検証を行っています

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開発したSMA厚膜アクチュエータ

マイクロピンの振動による手指等の
皮膚への記号、文字、触感等の情報提示

SMA厚膜アクチュエータとバイアス機構を用いた
超薄型・触覚ディスプレイ素子の構造

SU8マイクロピン・キャップ・ばね機構/SMA厚膜
アクチュエータで形成した触覚ディスプレイ素子
  (8mm×8mm×1mm)